数学を理解するためには、たくさんの時間がかかる。
時間をかけなければ分かるようにはならない、
それが数学という学問だろうと思う。
どんな人が、どのような研究にどれくらいの時間をかけているのか、
それは私には分からない事だけれど、おそらく数学の研究者というのは、
一生を賭して自分自身の問いと向き合っているようにも感じる。
そんな数学研究の時間の取り方ではなく、
大学の講義での時間の取り方について思う所を書いてみる。
大学の講義というのは板書が行われる。
その板書は、ノートに記録しておくと良いように思う。
多くの場合、ノートに記録した講義録は、おそらく不完全だったり、
難しくて分からない部分が生じたりするだろうから、その「行間」を
埋めるための試行錯誤を学生はする事になるだろうと思う。
この行間を埋める作業というのは、行なっていて
とても面白い事なのだけれど、極めて難しい。
それは、一日で行う事が出来ないくらい、難しい。
従って、何週間と時間をかける事になるのだけれど、
一日で理解できない問いは、一週間かけないと理解できない
かもしれない。
一週間で理解できない問いは、
理解するのに一ヶ月かかるかもしれない。
一ヶ月で理解できない問いは、
理解するのに一年かかるかもしれない。
一年かかって解けない問いは、
二、三年かければ解けるようになるかもしれないのだけれど、
学生の時分、そんな余裕は持てないように思う。
従って、どうしても分からない問いが生じた時は、
何処かの時点で、先生に聞きに行く事が必要になる。
この時、多くの時間ではなくても、数学と向き合う時間を
作ってみると問題を解く力がつくように思う。
もちろん、講義を理解するにあたって、講義録をとるだけではなく、
多くの参考文献にあたってみるという事は、必須であったりする。
今の時代、たくさんの良著が、多くのHPで紹介されている。
図書館でお気に入りの本を見つける事もできる。
もちろん、AIに相談というのも全然ありだと思う。
そんな中で、試行錯誤を行い、自分自身の勉強方法を確立するのは、
とても面白い事だろうと思う。
試行錯誤を繰り返す、色々な事を試してみる、
それが数学を理解するための「はじめの一歩」だと、
そんなふうに私は思っている。

