私が好きな数学者の一人にサー・アイザック・ニュートンという人物がいる。
サーというのはイギリスの勲位で「ナイト」を表すそう(ちょっとかっこいい)。
彼の有名な逸話で、リンゴが木から落ちるのを見て
宇宙の法則を組み立てたという話がある。
それまで、様々な人々が様々な考察を行っていた。
それを一瞬でまとめ上げた。
そのような瞬間が訪れた。
あるいは、たった一つのりんごがニュートンの意識に触れたのだろうか?
彼は、神を求めていたんだと思う。
ただ、彼は神の世界をどう見ていたんだろうとも思う。
永遠に到達不可能な一つの極北のように感じてはいなかっただろうか?
その事が、ニュートンが創始した微積分の法則に現れている気がする。
ニュートンの微積分では、完璧な円や球、円錐といった形を扱う事は出来ない。
「極限」に近づけた時の面積や体積を求めるのみである。
ただ、彼はそれで良しとした。
そこに、彼の哀しみがあるように思う。

